国境とモビリティ:グローバル・シチズンシップ・カンファレンスが20周年を迎える
チューリッヒ発, Nov. 02, 2026 (GLOBE NEWSWIRE) -- 各国政府が国際的な資本、起業家、人材の誘致を競い合い、家族が居住権や市民権の選択肢を多様化しようとする動きが強まる中、政策立案者、研究者、投資家、業界の専門家が来月チューリッヒに集まり、記念すべき第20回グローバル・シチズンシップ・カンファレンスが開催される。
ヘンリー&パートナーズ (Henley & Partners) の主催により、2026年11月23日から25日までザ・ドルダー・グランド (The Dolder Grand) で開催される今回の記念カンファレンスには、政府代表、経済学者、国際投資家、ファミリーオフィスの責任者、資産管理の専門家、グローバル・モビリティのスペシャリストなど400名を超える参加者が集まり、グローバル・シチズンシップの未来を新たに形作りつつある要因について考察する。
過去20年で、同カンファレンスは投資移住と歩みをともに発展してきた。投資移住は、比較的ニッチな領域から、国際的な富裕層向け資産計画や各国の経済発展戦略において重要性を増す構成要素へと成長した。
グローバル・シチズンシップにおける20年の変革
この節目となる開催は、地政学的な不確実性の高まり、人口動態上の圧力、移民政策の変化によって、個人と国家の関係が再構築されつつある中で迎えることとなった。
ヘンリー&パートナーズの会長であるクリスチャン・H・ケーリン博士 (Dr. Christian H. Kälin) は以下のように述べている。「20年前、私たちは『どこに生まれたかによって、その人の未来の可能性が制限されるべきではない』というシンプルな信念のもと、このカンファレンスを立ち上げました。 市民権や居住権を追加で取得することで、家族何世代にもわたって機会が広がる可能性があります。 また国家にとっては、適切に設計された取得ルートを整えることで、持続的な繁栄の基盤となる才能ある人材や投資を呼び込むことが可能になります。」
同カンファレンスの発足以来、投資誘致、起業の促進、そして経済競争力の強化に向けた広範な戦略の一環に、居住権や市民権に関する制度を位置づける政府が増えている。
ケーリン博士はさらにこう付け加える。「二つの強力な力が今まさに交差しようとしています。家族が居住地・就労地・投資先をより自由に選択できることを求める一方で、各国政府は将来を左右する人材と資本をめぐって競争する必要に迫られています。 市民権とは、単なるアイデンティティ以上のものです。 それは、何世代にもわたって人生を形作り、個人と国家の間に永続的な絆を築くことのできる、法的権利と機会のポートフォリオなのです。」
民主主義が定着した国々からの需要拡大
この節目は、国際的な居住権や市民権の選択肢に対する世界中の需要の高まりと重なっている。とりわけ、世界でも特に豊かで、民主主義が長年にわたり定着している国々の一部で、市民の関心が高まっている。
ヘンリー&パートナーズは、過去10カ月間に、100を超える国籍の顧客に対し、50種類の居住権・市民権取得プログラムに関する支援を行っており、申請者の36%は既に出身国外で暮らしている。 米国籍の顧客は同社の顧客全体の4分の1近くを占めており、顧客の申請に基づく国籍別順位では、英国が6位、ドイツが9位となり、フランスは36位から14位に上昇している。 オーストラリアとカナダも上位15カ国に入り、問い合わせ件数ではインドが最多となっている。
ヘンリー&パートナーズのCEOであるユルク・ステッフェン博士 (Dr. Juerg Steffen) は、こうした変化について、国外移住の明確な意向や母国への信頼低下ではなく、長期的な不確実性に対処するための、より戦略的なアプローチを反映していると述べている。 「特に注目すべきは、こうした家族の多くが、既に高いレベルのグローバル・モビリティを実現している点です。 一方で、地政学的・財政的・規制上の不確実性が高まる中、複数の国・地域に居住権や市民権、投資、人とのつながりを分散させ、それぞれを相互に補完させる『主権ポートフォリオ』を構築する動きが広がっています。」
グローバル・モビリティと主権国家の競争力の新たな時代
こうした背景を踏まえ、同カンファレンスのプログラムでは、欧州をはじめとする先進国が直面する最も差し迫った政策上のジレンマの一つとして、各国政府が移民に対する国民の懸念の高まりや管理強化を求める声に応えながら、経済成長を支えるために必要な投資家、起業家、熟練した専門家をいかに獲得し続けるかという課題を取り上げる。
また、プログラムでは、世界の富の分布や人の移動の変化、国際的な資本や人材の獲得競争で成功を収める小国の事例、投資・起業・国外居住の新たな拠点の台頭についても検討する。 その他の主要テーマには、国際投資家にとっての主要な投資先であると同時に、国外へ向かう需要が拡大している国でもある米国の位置づけ、変化する世界の税制環境、そしてモビリティ・プランニングを家族の資産、投資、承継に関する幅広い戦略へ組み込むことが含まれる。
同カンファレンスでは、投資移住のテーマにとどまらず、避難を余儀なくされる状況や無国籍の問題、デジタルIDと国境管理技術の重要性の高まり、さらに人口動態の変化、技術の進歩、地政学的な分断が世界の人の移動をどのように変えつつあるかについても検討する。
グローバル・シチズンシップの実践を称える
毎年開催される同カンファレンスのハイライトの一つが、11月24日のグローバル・シチズン・アワード (Global Citizen Award) のガラディナーである。これは、国境を超えた、世界規模の対応が求められる、現代の最も差し迫った課題に勇気と決意をもって取り組んできた傑出した人物を讃えるものである。
同賞は、自立、社会的包摂、経済的機会を促進する取り組みを通じて難民やその他の避難を余儀なくされた人々を支援するために設立された、スイスを拠点とする非営利団体アンダン財団 (Andan Foundation) との連携により授与される。
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